6,7,8/2003 carpark u.s.a and canada tour vol.1
2003年6月24日、ぼくはカーパーク北米ツアーに参加するため、
ニューヨークに向けて出発しました。
6週間に渡るツアーとその前後にニューヨークに滞在した日数は全部で51日間。
その間にパチッパチッととってきた写真とその時に手帳にメモったことを参考にしながら、
レビューを書きました、どうぞご覧下さい。
今回のツアーは昨年のヨーロッパに続き、僕にとって2回目の海外ツアーであり、
海外旅行でした。 前回よりも2倍ちかく長いツアーで、
しかも今回は日本人1人でニューヨーク在住のアニマルコレクティブという
バンドと一緒にまわるという、より刺激的なツアー形態でした。
飛行機がニューヨークのjfk空港に近付いて、高度が下がっていくと、
真っ暗な景色の中にポツポツ扇形の緑の光がみえてきて、
もうちょっとすると、それが野球場であることがわかって、
その数の多さと芝生の色の綺麗さに驚いているうちに
ニューヨークに到着してました。
アメリカの第一印象はそんな感じでした。
それから、1週間ニューヨークに滞在して、その間に
マンハッタンとブルックリンで1回ずつライブをしたり、
セントラルパークにいってレモネードをのんだり、
美術館にいったり、自由の女神をみたり、
エンパイアステートビルに登って、ニューヨークの夜景をみたりして
すごしました。セントラルパークに限らず、アメリカのレモネード(大量生産されているのではなく、
道端で売られている手作りっぽいやつ)は本当に美味しかったですよ。
あとアメリカンフードではピクルスが最高でした。
ボルチモア郊外で暇つぶし。
タラハシー、アメリカ南部の静かな町。黄色い電車がはしる町。
暑そうでした。
フロリダの海。
そうこうしているうちに、6週間にわたる長い長いツアーが始まったのでした。
最初の会場はボルチモア、ここは同行したアニマルコレクティブの地元で、
彼等の友達がたくさん集まりパーティみたいな雰囲気でした、
それから、ワシントンDC、チャペルヒル、アトランタ、アトランタ、オーランド、マイアミ、タンパ
と東海岸をずっーと南下していき、フロリダ半島の先端のマイアミまでいって、
最初の1週間が終わりました。
お客さんもどの会場もたくさん来てくれて、ライブに対する反応もとても良くて、
音楽やってて良かったなあとつくづく思いました。
ライブはパソコンとギターを使ってやっていたのですが、
最後の曲はギターと歌だけで、お客さんにも一緒に歌ってもらってました。
日本語で普通にうたってもずっと集中して聴いてくれて、
おまけにハミングのところを大きな声で歌ってくれて、
良い性格の人たちだなあと思いました。
それと、1日オフがあったので、フロリダの海で泳いできました、
綺麗でしたよ。
フロリダの海2。
ニューヨークの美術館。
ニューヨークの河。
ニューヨークの河2。
その次の週はメキシコ国境沿いをずーっと西に向いながら、
タラハシー、ニューオリンズ、ヒューストン、オースチン、デントンと
南部の街を旅して行きました。
夏休みの時期だったので、学生は実家に帰ったり、涼しいところ
へ旅行しにいってるらしくて、人が少なかったです。
このあたりは本当に暑くて、蒸していて、熱気と人が少ないせいか、
退屈さが漂っていて、それはそれで日本では感じた事のない
雰囲気で面白かったです。
ツアーのスケジュールとしては、大体1週間に一度オフの日が
あるのを除いては、ほぼ毎日ライブがあります。
朝起きて、車に乗り込み、近くのレストランで朝食(パンケーキと
ソーセージと卵とオレンジジュースをほぼ毎日僕は食べてました。)
をとって、また車に乗り込んで、つぎの目的地までフリーウェイを
突っ走って、夕方くらいにその日の会場に到着、リハーサルを
済ませて、ディナー(ハンバーガーとか、パスタとか、メキシカンとか、
そういうのを食べてました。)をとって、夜10時くらいから
ライブスタート、深夜1時くらいには撤収して寝る。のくり返しという感じです。
あとは僕の趣味として、毎朝車の走行距離を手帳にメモって、移動距離を計算するという
のも大切な日課でした。大体、1日平均で東京と大阪くらいの距離をうごいてました。
ヨーロッパツアーの時もそうなんですが、この計算をすると
長い移動も楽しくなってくるというか、全てがきっちりと数字で把握できるので、
あまりしんどくならないんですよ、不思議なことに。
ちなみに第一週で、1918マイル、第二週は2433マイル、
ここまで約7000キロくらの移動でした。
オースチンの大学。ここのカレッジラジオに出演。
このスタジオで録音。
アリゾナの砂漠。
国立公園内のキャンプ場。
故障も事故もなくツアーができたのもこの車のおかげです。
第3週の前半は砂漠の中を移動しつづけていました。
本当にアメリカは大きい国で、とくに横に長い。
日本人の感覚でいくと、一つの国としてイメージできにくいんじゃないかなと
思うんですけどね。
世界のことを広いっておもうのも、自分の国と比較してはじめて
そう認識できるように思うのですが、もし僕がアメリカで
生まれていたら、アメリカが既に充分大きすぎるから、
他の世界をどんな風にイメージするかなあと
考えていました。
でも、日本も日本で充分大きいんですけど。
そうこうしているうちに漸く、西海岸の南端サンディエゴに到着しました。
その前々日に砂漠の中にある国立公園でキャンプしたりして、
あの猛暑の中をひーひーいっていたのが嘘のように、
涼しいサンディエゴに到着した途端、I love サンディエゴ
って連発してました。
本当にアメリカ西海岸の気候は信じられないくらい過ごしやすくて、
それがきっとこの東海岸とも南部とも砂漠とも違う西海岸独特の
明るい雰囲気をつくりだしているんだろうなと感じました。
といいながらも、次にいったロサンゼルスは結構暑くて大変でした。
でも、その次のサンフランシスコは本当に良い街で、
落ち着いていて、明るさもあって、アメリカ的でありながらも、
ヨーロッパ的で、日本的でさえある気がして、
はじめて来た気がしない街ベスト1で、また行きたくなる街ベスト1でもあります。
砂漠の風景。3枚。
ロサンゼルス、ハリウッドの看板を撮ったけど、映ってませんでした。
こうやって、書いてみると、あっという間に3週間が過ぎて、
ツアーも残すところ半分という事になるんですが、
体験としては結構長くてハードでタフな3週間でして、
それは何かというと、きっとアメリカという国ということだと思います。
個人的にアメリカという国にすごく親近感をもち、
テレビや映画を通して知っているつもりになっていたアメリカのイメージと、
実際に僕が見て感じたアメリカとは、思ったよりもずっと差があったんですよ。
差というか、むしろ正反対といったほうが近かったです。
それに対する驚きがまずあって、
それから、それじゃあ、きっとこの国のルールは日本のルールとは
根本的に何が違うんだろうとずっーと考えるようになりました。
例えば、日本のルールに則って、アメリカのルールを勝手に決めつけて理解することも、
その逆もたぶん簡単なことだろうとは思うのですが、
そうじゃないやり方による両者のルールの相対的な把握というか理解が
大事じゃないかなと思ったんです。
そうじゃないと、僕がアメリカの音楽を聴いて心から感動することや、
逆に僕がアメリカにいって、ライブをやって終わった後に、
目を輝かして「ヘイ、よかったぜ!」って話し掛けてくれた人たちのこと
を説明できないんじゃないかなと。
それと関係あるのかないのか、
毎晩よく日本の夢をみました、最初に見たのは阪神タイガースが
日本シリーズで西武と戦っている夢でした。
サンフランシスコの街並。
これもサンフランシスコ。
これも。
またまたニューヨークの美術館。
photos by ogurusu norihide
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